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失われた技の復活!スカリオーラ工房を訪ねて

『これぞ職人技!ジュエリー工房を訪ねて』につづく 第2弾!!
今回は『Scagliola スカリオーラ』工房見学の模様をお伝え致します!!


a0207108_550476.jpg*= Scagliola スカリオーラ =*

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『Scagliola スカリオーラ』って何?...と思った方、きっと多いと思います。実は紹介している私も最近までよく知りませんでした。これは簡単に言うと石膏を使ったはめ込み細工のことで、16世紀終わり頃にトスカーナとエミリア・ロマーニャの州境付近で始まった伝統工芸だそうです。

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このようにパッと見た感じは大理石などをパズルの
ように組み合わせて作る『フィレンツェモザイク』
そっくり!→→

もともとこのような細工は大理石や貴石で施すのが
古くからの伝統だったんですが、天然石を用いたもの
はあまりにも高価だったためそれらのイミテーション
として庶民向けに生まれたそうです。


..."粗末な工芸"と思われていたスカリオーラですが、時が経つにつれ芸術的に洗練されてその技のレベルは非常に高い水準に達します。天然石で作ったものと色や質感がほとんど同じで、どんな幾何学模様や絵画的なものでも完璧に模倣できることからまたたく間に人気が出、教会や宮廷だけでなく貴族たちの邸宅にもテーブルや額などの装飾として取り入れられるようになり、1700年代にはイタリアの各都市はもちろん、ヨーロッパ全土にその名が広がっていったとのことです。

  *** ***

a0207108_919423.jpg...そのように人気を博したスカリオーラでしたが、しかし残念ながら技術を受け継ぐ者が次第にいなくなり1800年代にはその伝統が途絶えてしまいます。

20世紀初頭に再び作られるようになったものの手法や材料は全く異なり、当初とは似ても似つかない単なる絵付きの大理石と化してしまったそうです。

...そして、当時の製法を復活させたのがこのお方、
チンツィア・ファビオーラ・ルンゲッティさん!!

彼女がスカリオーラと運命的に出会ったのは今から約30年前。当時フィレンツェの硬石製作所で彫石の修復技術を学んでいたそうですが、あるとき18世紀の立派なスカリオーラのテーブルが修復に持ち込まれ、「一目で恋に落ちてしまった」とのこと。

以来、古文書をあさり試行錯誤を重ね、ついに独学でその技法を復元させたということです。

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ではさっそくチンツィアさんのアトリエへ。。。
ここはフィレンツェの町外れ。オリーブ畑やブドウ畑に囲まれた小高い丘の上にあります。

↓↓家も超可愛いで〜す!!
いかにもトスカーナの田舎のお家って感じ。テラスからの眺めもGoo~!! 羨まスィ~ (´Д`)=3
『イタリアお宅拝見』シリーズでそのうちまた紹介するかも(^^)。。

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アトリエは自宅の裏、こんな感じの細い道を少し下って行った所にあります↓↓

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仕事場には石膏や塗料、よく分からない機械類が所狭しと並んでいます。今ここで作業しているのは基本的に彼女だけですが、ときどき近所に住むインド人の男性が力仕事を手伝いに来てくれるそうです。

a0207108_10201961.jpg...ではさっそく作業の工程を簡単に説明してもらいます。
まず土台となるものですが、、石膏と天然の塗料、それに水で溶かしたウサギの膠(にかわ)↓↓を加えて作るそうです。

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先程の材料を練ったものをガラス板の上に組んだ木枠に流し込み、約10時間乾燥させると土台のでき上がり。次にデザイン画と土台の間に複写用の紙を挟んでデザインを描き写し、必要な箇所だけを彫っていきます。*とりあえずあるもので説明してもらったのでデザインは違ってます↙↓

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石膏に複数の色を加え少量の水で溶かします。どの色をどれくらい入れるかは長年の勘で決まります。
天然石のような模様を浮き出させるために混ぜすぎないのがポイント。

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いよいよ彫った箇所に色をつけた石膏を塗込んでいきます。固まったら表面のでこぼこを削って平にならし、水で濡らしながら軽石を挟んだ目の細かい紙ヤスリで磨きます。違う色が隣合わせ、もしくは重なる所は色が混ざらないようにするため一つずつ彫って塗って固めて磨いて...を繰り返します。

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a0207108_554230.jpg←こちらはすでに完成している作品。仕上げに麻オイルを塗って磨きをかけると内側から輝くような光が現れます。さらに大理石用のワックスをかけ表面をもう一度磨き上げてやっと終了です!!

表面を触るとツルツルしていて全く凹凸がありません。見た目もとても石膏で出来ているとは思えないです。左の作品の大きさで完成までに5~6日かかるそうです。

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右の作品、鳥の羽や足の模様なんかも一つ一つ彫って塗って...を繰り返して作り上げたものです。
本当に気の遠くなるような作業です。

木箱にはめ込んだり、パールをあしらったり、金の飾りをジュエリー用の小物で応用したり、チンツィアさんならではのアレンジもいろいろあります。

どれも素晴らしい出来栄えですが、模様と模様の間のぼかし方などまだまだ課題は多く、「この研究は生涯終わることはない」とのこと。

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工房は随時見学可能(事前に連絡が必要)。
希望すれば中心部まで車で迎えに来てくれます。
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カタログもあります(→)。注文に応じていろんな作品を
作ってくれますが、大きなテーブルや家具になると完成
までに1ヶ月から半年近くかかるそうです。

その他『スカリオーラ体験』もできます!!
・1日コース/4時間 -- €60 (小さめの絵、ランチ付き)
・1週間コース/9:00~17:00 -- €980
(材料費、ランチ込み。場合によってはフィレンツェ
硬石製作所の修復作業&美術館の見学も可能)


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 *Cinzia Fbiola Lunghetti*

 Via S. Michele a Monteripaldi 24, Firenze
 Tel: 055 209218
 Cell: 348 7726492

 HP: www.lascagliola-firenze.com
 E-mail: lascagliolafirenze@alice.it

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↑↑チンツィアさんの力作の一つ。素晴らしい出来栄えにため息しか出ません。私もほしい〜o(≧ω≦)o

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by girasole7 | 2012-11-26 08:31 | 職人の技/工房見学 | Comments(2)
Commented by kozyare at 2014-07-01 21:41 x
アトリエも素敵ですが、作品が素敵❗️
こんなのがお家にあれば気持ちもあがりますね。
でも、お高いんでしょうね……
Commented by girasole7 at 2014-07-04 06:50
kozyareさん、お値段はやはりそれなりにします..(^^;)
でも実際目の当たりにすると本当に素晴らしく、ひとつくらい自分の家にほしいかな〜って思ってしまいますよ。